「・・・楓くん!」 その声に勢いよく振り向くと、楓くんの姿。 嬉しくて、思わず綻ぶ頬。 「なに」 怪訝そうな、相変わらずの楓くん。 「もう、来てくれないかと思った」 「なんで」 「だって、私・・・」 「・・・あれは、俺が悪いって言っただろ。・・・俺だって、動揺してんだ。なんであんなこと・・・」 そう言いながら顔をしかめる。 無意識、だったの? じゃあ、意味を聞いてもわからなかったんだ。 少しだけ、頬が熱い。 気づかれたくなくて、顔をそむけた。 見下ろす街は、いつとも変わらない。