「あんたは、なんでここに来たんだ?」
「え、あ。社長さんに呼ばれて。戻らなきゃ」
「ふぅん。じゃあ、俺も行くかな」
「・・・うん!」
二人並んで社長室に向かう。
ドキドキ、する。
楓くんはすっかり元通りだし。
どういうつもりだったんだろう。
でも、前はフラッシュバックで拒絶したけど、今回はフラッシュバックも起きなかった。
私、よくなってるのかな。
そういえば、すれ違う男の人にいちいちビクビクすることもなくなった。
だからこそ、ここまで普通にたどり着けたんだ。
それも、楓くんのおかげかもしれない。
「ありがとう、楓くん」
「は?なに突然」
「楓くんのおかげだから」
「はあ?」
意味が解らないというように眉を寄せた楓くんをニコニコとみる。


