先輩の本当の気持ちを聞いてしまった、あの日から数日。



理沙は、廊下の窓から外を眺めていた。



「このままじゃ…ダメなんだ」



本当は分かってた。



私が、もっと早く先輩の話を聞いてたら…。



意を決した理沙は、携帯で文字を打ち出す。



" 楠木先輩へ、ちゃんと話がしたいです。
昼休み、先輩と話した場所で待ってます"



すると、すぐにピコンッと携帯が鳴る。



" 俺もちゃんと小澤と話がしたい"



「よし…ちゃんと話す」



先輩と…。



もう、逃げないっ。