その言葉に、他の部員が?になる。



「そうなのか?紺野、先輩と会ってたのかよ?」



嫌な空気を察した羽山が、自分のロッカーから制服とカバンを取り出し、他の部員にも声をかける。



「ほら、俺らは帰るぞっ」



「えっ、なんでだよ〜」



「まだ先輩と話してねーよっ」



「先輩が用あるのは、俺らじゃねーの、ほらっ」



羽山はそう言って、部員達の背中を次々と押して、外に連れ出す。



「羽山…」




「大地っ、俺も先に帰ってるから、後よろしくな?先輩、騒がしくてすみませんでした、お先に失礼します」



「あぁ、なんか悪いな?」



「いえ、じゃぁ…」



羽山が紺野に目で合図すると、ドアを閉め、部室には紺野と楠木の二人になった。