ーードンッ



「どういうつもりだよ?」



壁と麻生君の間に挟まれ身動きが取れない。


そ、それよりも。


すぐ目の前にいる麻生君のドアップに頭が追いつかない。



な、なんでこんなことになってんの!?



「聞いてんのか?」



「へっ……!?いや、あの……っ」



そ、そんなに至近距離で見ないで欲しいんですけどー!!


整った顔にドキドキが止まらない。


近くで見ても、やっぱり麻生君はカッコ良かった。


一瞬でボッと火が点いたみたいに全身が火照る。



「この前、なんであんなこと言ったんだよ?」



不機嫌なのか、麻生君は上から鋭い瞳でわたしを見下ろす。