じゃあわたしは……いったい麻生君の何?


考えてもわからなくて、かなりもどかしい。


そんなことを本人に聞けるわけもないし。


あーもう!


今は考えないって決めたんだから!


やめやめ。



「ねぇ、陸斗って彼女いたの?」



「っつーか、梅沢さんじゃん!お前……付き合ってねーとか言っといて。まぁ、俺はうすうす気付いてたけどな」



「はぁ?何言ってんだよ……っ!」



「ムキになるなって。マジでわかりやすいよな、お前は」



わたしとの仲を疑われることを、麻生君はムキになって否定するほど嫌がっている。


そんな事実に胸が張り裂けそうになった。


喉の奥がカーッと熱くなって、涙が込み上げる。



「つ、付き合ってるわけないじゃん……っ!ありえないよね?ないない、絶対ない!わ、わたし、用事思い出しちゃったから帰るね!」



これ以上嫌そうにする麻生君を見るのが嫌で、わたしはその場から逃げるように走り去った。