麻生君と一緒っていうだけで、いつもの通学路がキラキラ輝いていた。
ドキドキして、そわそわして。
隣に並んで歩く麻生君に意識が集中する。
だけどずっと見ているわけにはいかないから、わたしは必死に前を向いていた。
それでも自然と頬が緩んじゃう。
どんだけ好きなんだ、わたしは。
公園のベンチに少し距離を空けて座る。
木々の間から蝉の鳴き声が辺りに響いていたけど、今はまったく気にならなかった。
「ほら」
麻生君はズボンのポケットをゴソゴソしてスマホを取り出し、それをわたしに向けた。
「え?」
わけがわからなくてキョトンとする。
「連絡先教えろっつったじゃん」
「あ、う、うん……!いいの……?」
うまく交わされたと思っていたから、思わずそう訊いてしまった。



