あ……連絡先。
タイミングを失ってしまい、再び訊き返すのも変な状況。
ど、どうしよう。
また今度聞くべき?
「どっち?」
学校からすぐの大通りに差し掛かった時、信号待ちの交差点で麻生君がわたしに訊ねた。
駅に向かう人は、ここを左に曲がることになる。
「えっと、右だよ」
麻生君は確か電車通学だから左のはず。
「俺は左」
やっぱりそうなんだ。
じゃあ一緒に帰れるのはここまでってわけか。
学校を出て約3分。
……短かったな。
もうちょっと一緒にいたいよ。
だけど、それはわたしのワガママだから。
そんなことを言って困らせちゃいけない。
たった3分でも、一緒に帰れたことに感謝しなきゃね。



