放課後の校舎裏。


オレンジ色の夕陽が射し込むそこは、告白にはもってこいの幻想的なスポット。


今目の前にいるのは入学してから1年以上片想いしている相手、麻生 陸斗(あそう りくと)君。


麻生君はいかにも面倒臭そうに立ちながら「何?」とわたしに首を傾げる。



あー。


どうしよう。


すっごいカッコ良いよ。


さすが校内一のイケメンだともてはやされるだけはある。


オーラというか、雰囲気というか。


一緒にいる空間が眩し過ぎてクラクラする。



「で、用って?」



ポーッとしているわたしに、麻生君が再び聞いて来た。


訝しげに眉をひそめながら。


キリッとした端正な顔立ちと、手足が長くてスラッとした体。


どこをどう見てもカッコ良いって言葉しか出て来ない。



「え?あ、ごめんなさいっ……!あ、あのっ!ずっと好きだったんです!」



手が震えたけど勇気を振り絞った。