ジンさんは、今度は大型家電量販店でパソコンとインターネットの工事の契約をさっさとすませた。使いたいブランドがあるらしく、値段も見ずに豪快だ。
こんな王子様ルックスのジンさんが、超市民な家電量販店にいるのはなんだか合成みたいに似合わなくて面白かった。
午前中で買い物があっさり終わってしまい、お昼ご飯は――。
「ランチなら俺の提携している――」
「ちょっと待って。私、お昼からクソ高いランチコースとか食べないからね。今度は私のおススメを紹介するわ」
「おススメ?」
「ええ。近くの割烹料理屋なんだけど」
「和食――いいな」
ジンさんは胸を弾ませると、車のアクセルを強く踏んだ。
「このままずっと海を見ながらくるみとデートも楽しいけれど、俺は美味しい食べ物にも出会いたい」
「はいはい。お腹が膨れれば少しは口も閉じるでしょ」
そんな可愛くない私の反応にも、ジンさんは嬉しそうに笑う。



