ジンさんの紅茶って、確かに美味しそう。
英国って言えば紅茶って感じだものね。
この紅茶だってそうだ。
ラベンダーのはちみつは、ミルクティーに合う。私はラベンダーのソルトが強めな匂いが結構好きで、桜茶みたいな特別で高貴な香りが気に入ってる。
ここの紅茶の蜂蜜が、ラベンダーなのは各務さんの趣味なのか彼の真似なのか。
気になる。
「うん。このベットの寝心地がいい」
「はは。流石ブラフォードさん。こちらのベットは今はもう販売していません」
ギシギシとベットのスプリングを満足げに試しているジンさんがちょっと子供っぽくて思わず見ていたら目が合ってしまった。
「良い香りがすると思ったら、――素敵な女性がいたからか」
「……あのねえ、蜂蜜ミルクティーが砂糖漬けになるから歯の浮くような言葉は慎んで下さいね」
私が両手で紅茶を持って、香りを楽しみながら可愛くない台詞を吐く。
すると、彼は嬉しそうに笑って、嫌な顔もしなかった。
「このベットに眠る君の寝顔は、砂糖漬けの紅茶よりも甘いと思っただけだよ」
「!?」
だから、それが――。
しかも、私がなんでジンさんのベットに眠らなきゃいけないのよ。
呆れつつも、私の顔が真っ赤なのは、きっと蜂蜜の紅茶で体温が上昇したからで、深い意味はない。



