悶々としながらも午前の授業が終わり、昼休み。
「颯斗~ご飯食べよ~」
「おー」
私たちは一緒にお昼ご飯を食べる時は中庭で食べる。
お弁当を食べながら他愛もない話をする。
話と言っても私が一方的に話しかけているだけなのだけど。
「昨日の〇ステ見た?」
「部活」
「まだその時間部活か!大変だね~」
「別に楽しい」
「そっかー」
「…」
こんな感じ。
沈黙が続くと颯斗は眠くなり、私の膝へ寝転がる。
私はそれだけでドキドキして固まってしまうけど、私に頭を乗せている颯斗の寝顔を見ると好きだなぁなんて思ったりする。
「好きなんだよー」
寝ている颯斗に聞こえるか聞こえないかくらいの声で呟いた。
すると突然、頭を引き寄せられ、ちゅっと軽いキスをされた。
「っ!?…な、は、起きてたの!?」
「さっきまで寝てた」
「なんで、キ…キス」
「したくないの?」
そんな犬みたいな顔で上目遣いなんてされたら言葉につまってしまう。
「…したくなくない」
「素直じゃない」
ふっと微笑むとまた顔を近づけ触れるだけのキスをした。