「ごめん」
「え…？」
それはなんのごめんなの？
一気に不安になる。
「そういう意味じゃない。」
「…？」
颯斗の言葉の意味が理解できず首をかしげる。
「ちゃんと、好きだから」
「…っ」
「いつもはゆのの前だと恥ずかしくて何も言えないけど、想ってるから」
「ぅ～っ…」
抱きしめられたまま背中をぽんぽんされる。
「好きだ、ゆの」
「わたしもだいずぎぃ～っ…」
私が颯斗の背中にしがみつきながら言うと、上の方で「ふ」って颯斗が笑った。
「これからはちゃんと伝えれるように努力するから」
「わたしも、他の人と仲良くしてごめんなさいぃ…」
そう言うと何かを思い出したかのように、体をバッと離した颯斗。
「！？」
「そう、一瞬忘れてた。そいつ誰なの」
颯斗の顔はさっきと同じく怖いけど、なんでか可愛く見えた。
「蓮はただの友達だよ。わたしが好きなのは颯斗だけだもん。」
「当たり前だし」
少し拗ねたようにそっぽを向く颯斗を引き寄せて頬にちゅっとキスをした。
「！…そんなんじゃ足りない」
「っ！」
無口で真顔で、何を考えてるかわからない君だけどそんな君が大好きだから
君もちゃんと伝えてね。
無口な君のあいらびゅー
-END-
