『そう!!起きろ!!』





聴覚が麻痺したかのように親友の声が遠ざかる。ボンヤリと全てが霞みがかる。





『……………ろ、……………!』





何言ってんのか、分かるわけねぇだろ。何言ってんだ……と思った時、後頭部に鈍い痛みが襲ってきて目が覚めた。





「っ……は?」



「おはよう?宮野君?」



「……夢、か」





そうだ、夢だ。現状、俺らは会える状況下ではないのだから。お互いがお互いの道に進んだ。



いつまでも、続けばいいと願ったあの日は狂わされた輪廻の歯車によって叶えられなかった。



……アイツらも、俺も。全て全て、残酷なのは悪戯なるこの世界だ。