あれ?何で地面が土なの?なんでみんな浴衣なの?────

も、もしかして…。

男「嬢ちゃん。珍しい浴衣だな。それにべっぴんさんやないか。ちょいとおじさんに付きあってくれよ。」

グイッ────

ほ「あ、あの、離してください!やめてください!イヤッ!!」

男「うるせぇな。とっととついて気やがれ。」

怖いよ。どうしよう。いきなり知らない所に来て知らない人に連れていかれてるよ、あたし。────誰か、助けてっ。

?「ねぇ、その女の子嫌がってるじゃん。離してあげなよ。」

え?

男「ぁあ?てめぇだれ…し、新選組!!わ、分かった!ヒェェェエエエェ!!」

助かった。の?

?「ねぇ、君大丈夫?それにしても変な浴衣きてるね。長州の間者?怪しいから屯所に来てもらうよ。」

────え?と、屯所?新選組?長州?

ば、幕末?あ、あたし飛び降りた時にタイムスリップしたの!?

ほ「あ、あの!つかぬことをお聞きしますが、今は何年ですか?」

相手は私を君馬鹿?とでもいいたげな感じで見てくる。

?「今は文久3年だけど。てか、君の名前はなんていうの?」

ほ「あ、原田ほのかです。あの、あなたは?」

?「僕?僕は新選組一番組組長沖田総司」

あっ!沖田総司って新選組で剣豪って習った!それに、池田屋事件で吐血…。労咳。
それにしても、すごく顔が整っていて美男。


沖「僕の顔になんかついてる?」

ほ「えっ!?いや!なんでもないです!」

顔がとても綺麗だからつい見惚れちゃったよ。

沖「はい、ついたよ。」