「そんなことないよ。まあ、とりあえず座って?」
明さんはベッドの端を軽く叩いて私を促した
大人しく座ると冷蔵庫からレモンティーを1つだしてくれた
そのヒンヤリとした冷たさが心地よかった
「で…まずは、何で繁華街にいたかね」
コーヒーの缶を開けながら明さんが隣に座った
「…言わないとダメですか?」
「うん、ダメ」
正直言いたくない
「あの…」
諦めて今日あったことを話した
「…そっか」
「なんか…言ってくれなかったことがショックで…私を…拒否された気がしたんです
本当は聞きたかったんですけど…でももう二度と会えなくなるなんて嫌で、嫌われたくなくて。落ち着くためにアパートに帰ろうと思ってました」
話だしたら止まらなくなってた
胸に閉まってた全てを明さんの前でさらけ出した
気づいたら私はペンダントを握っていた
また笑われるかな
そんな不安はいらなくて、明さんは優しく私の頭を撫でた
「そうだったんだね。俺もさ、なんとなく昔から知ってたんだ。なんで兄貴が家に帰ってこないのか…帰ってきたくなかったんだね。慎ちゃんがいたから
で、せっかく恋人になれたのにまさか恋人と別の女の名前を間違えて理由を言わないと…兄貴も馬鹿だね」
はぁ…と大袈裟にため息をついている
「慎ちゃんは今日帰るつもり?」
突然の質問に言葉が詰まってしまった
帰るつもり…だったのかな
あれから空からは連絡もない
帰らない方がいいかも。
明日の朝、学校の前に寄ってカバンだけ持って行けばいいか
「…帰りません。アパートで荷物の整理もしなきゃだし」
「なんだ、帰らないならここで寝ていきなよ」
あからさまに嫌な顔をしていたのか明さんが慌ててフォローする
「ちょっ…!2人じゃないよ!有も呼んでさ、3人で!そしたら、優子さんのこと教えてあげるよ」
…卑怯だ。
「…すぐに教えてくれるんじゃないんですか」
「すぐになんて言った?言ってないよ。はい、有も呼ぶしいいでしょ?別に兄貴の彼女に何かしようとか思わないし」
しぶしぶ頷くと
じゃ、決定ね〜と言ってすぐに有さんに電話をし始めた
明さんの性格がよく掴めない…

