あの後しょうがなく服を買ってアイスを食べたいという慎の要望どおりアイス屋にきた




が…慎の様子がおかしい
なんかソワソワしてる



「慎は何のアイスにする?」


「…レモンにする」



それだけの会話なのに俺をチラチラみてくる

なんだ?



アイスをもって席に着く


美味しいと言って食べる慎が可愛かった

レモンのアイスなんて…
昔は何のアイスを食べていたっけか




そんなことを考えていたからあんなミスをしたんだろう



「優子は…」


無意識にそう言っていた自分がいた





慎と俺との間に微妙な雰囲気が流れる



自分の彼女と元カノの名前を呼び間違えて修羅場になったというテレビを見たことがあった




そいつはバカか

そう思ってたけど、やってしまった




恐る恐る慎を見ると怒ってなんかいなかった



ただあの寂しそうな笑顔で一生懸命笑っていた




また。こんな笑顔をさせてしまった





俺は馬鹿だ