家に帰った俺は部屋の引き出しを引っ張り出した
たしかこの辺にあったはず…
「…あった」
慎と俺が初めて撮った写真
慎の母親が撮ってくれたんだ
3人でピクニックに行った時のもの
慎との写真はこれだけ
忘れよう忘れようと思っても写真だけは捨てられなかった
俺の好きな無邪気な笑顔で写る慎
その隣で今では忘れてしまった笑顔で微笑む俺
慎への気持ちは消そうとしていた
だから隠していた
写真を隠せば自分の気持ちを隠した気になれたから
「もう…無理だ」
好きなものは好きなんだ
俺は写真を胸に抱いて誓う
絶対に慎を迎えに行くんだ
1人前になって、守ってやれるようになったら絶対に
それでその時は、好きだと言おう
もう少しだけ、待っててくれ

