私はゆっくり目を開けた



少し外から光が漏れている


…何があったっけ




必死に思い出そうとする



確か…ネオン街に行ったんだ
お兄ちゃんがいるかもしれないと…



そう。お兄ちゃんを見つけた



必死に追いかけた
何度も何度も叫んだ



それでも振り向いてくれないお兄ちゃん


お兄ちゃん…


私、お兄ちゃんを追いかけてる途中で誰かに殴られたんだ



「…はぁ…また捕まえれなかった」



そういえば、ここどこだろ



家とは違う黒を基調とした広い部屋
私はここを知らない…



誰もいない部屋
広すぎるこの部屋を何故か寒く感じた