微笑んだ先に咲く花







ー安西空ー




俺は夢を見た



目の前には慎がいる
1人で、今にも泣きそうで立ってる



手を伸ばせば届く


俺はゆっくり手を伸ばして目を開けた




目の前にいたのは、


「…優子」



慎じゃなかった


そう気づいてまた目を閉じた












「…ら、…そら…空!!」


呼ばれて急いで目を開けると目の前には誠がいて、何故か俺の上に乗っている



「なにしてんだよ」


少し怒りながら誠をどかす

その手を強く握られた



「覚えてませんか」


その言葉に首を傾げたのは俺だ



「何をだ?お前が俺の上にの「優子」…んだよ…」



誠は確かに優子と言った



「覚えてませんね。」


「だからなんだよ」


「慎ちゃんに向かって貴方は優子と言いました」





「…は?」


「寝ぼけていたとしても酷いです。」


「何のことだよ、」


「慎ちゃんは酔った貴方を心配して水を持ってきてくれたのに…貴方は慎ちゃんを見て優子と言いました」




いや、俺は確かに…



「…慎は、今どこにいるんだよ」


「知りません。失礼します」



いつもはキチッとしてる誠が慎の居場所を知らないわけないのに


なんだよアイツ…





俺は二日酔いの体を動かして机にある携帯をとる…なんだ?



足に何か当たって見ると
剛と弟と若が雑魚寝していた


剛をテキトーに蹴って携帯を開く




慎からの着信はない
優子からは3件着信がある



急いで慎の携帯にかけるけど、出ない




俺がもし本当に慎に優子と言ったなら、



慎に優子のことは言っていない
もし…勘違いしたら

もし…慎が俺を見て他の男の名前を呟いたら


今までに何回も慎の夢を見た
その度に優子の名前を呼んでいたとしたら…




早くしないと慎は、俺の前から消えてしまうような気がするんだ