微笑んだ先に咲く花






手を冷やしてる間も私の腰に腕を巻き付けて逃げないようにとしていた




まだ赤い手に薬を塗って空を見る




「私うどん作るから先にベッドで寝てて?」



言い聞かせるように言うけど空は首を横に振っている



さっきよりも顔が赤い…




「風邪酷くなっちゃうからね?お願い」



もう一度言っても私の服の裾を掴んで離そうとしない



「ソファーで寝る…」


「ダメだよ、酷くなっちゃう」


「やだ…」



空は風邪をひくと子供にかえるのかな…


しょうがないな…




「じゃあ、うどん食べたらベッドで寝てくれる?」




小さく頷く



「はい、いい子で寝ててね」



空をソファーに寝かせて上に毛布をかぶせる


さすがこの家のソファーは大きくて、背の高い空も足を伸ばせる










さてと…


「温かい卵のうどんにしようかな」



というか、どうしたらこのお湯の量になるんだろうか。



でも、荒れてる台所を見るとどれくらい空が頑張ろうとしたかわかる



私が帰ってきた時に褒めて欲しかったのかな



そんなことを思うとちょっと笑っちゃう






「そらー?できたよ」



しばらくしてソファーで眠る空のもとへ熱々のうどんを持っていく



スースー寝息をたてながら気持ちよさそうに寝ている



「空?」


「…ん。慎」


「ほら、今度は温かいうちに食べて?」





さっきのあの行動が効いたのか慎はすぐに座って熱々のうどんを一生懸命食べ始めた


熱いのに美味しいと笑う空に私まで笑顔になれる









「…ごちそうさまでした」



体が辛いはずなのに完食してくれた


…満足…



「はい、じゃあ次は薬ね?」


空の前に錠剤と水を置く



「…わかった、よ。飲むよ」


しぶしぶ辛そうに薬を飲んでいる



「飲めた?」


コクン