「なんで目逸らすの?」
「いえ、別に」
「出てけ剛。俺は体調が悪いんだよ」
まだヘラヘラ笑ってる剛さんを見ているとどっかで見たことあるな…
「廣瀬くん?」
クラスで見たことのある面影があった
「そうそう、廣瀬廣瀬!俺、廣瀬剛」
出された手を恐る恐る握る
「噂には聞いてるよー?慎ちゃん学校で絶世の美女って有名なんでしょ?」
「…え、」
「プリンセスは手が届かないから誰も近づけないらしいじゃーん?」
プリンセスって…
「そもそも私がプリンセスなんて、そんな訳ないですよ。みんな私のこと嫌いなんですよ」
「そんなことないよ!こんな可愛いし、制服着て歩いてると色気ダダ漏れだって聞いてるよー?」
学校の男の子達があわよくば寝取っちゃえって思ってるらしいよ
付け足したその一言に反応したのは空だった
「学校の男全員集めろ。片っ端から潰してやる」
「お!やる気だね〜弟は勘弁してよ」
「ちょ…」
笑ってるけど空の目が本気で
「何かの間違いですよ」
「勘違いじゃないよ、弟だって言ってたよ?慎ちゃんが可愛いって」
「廣瀬くんはかっこいいし、モテるし、廣瀬くんのこと好きって女の子多いんですよ?」
「…ダメだ。剛、弟連れて来い。やっぱり潰す」
「じゃあ今度連れてきてあげるよー」
空の顔色がだんだん悪くなってる
「あの、何でもいいのでそろそろ空に寝て欲しいんですけど」
「えーヤダヤダ!もっと遊びたい」
「慎、まだ話が終わってないんだ」
駄々をこねる剛さんに何故か空が同意した
…
「空…わかった」
私はお盆と薬を持って部屋を出た
空のためを思って言ったのに
台所へ行ってもったいないけど何か悔しくて…うどんを捨ててリビングのソファーへ体を沈めた
今度からは空に聞いてから作ろ…

