「本当に1人で大丈夫?送って行くって」


「大丈夫ですよ、ちょっと頭冷やしながら帰ります」



あの後いろんな話を夢中でしていたらいつの間にか夜遅くなっていた



振り返って心配そうな2人に頭を下げる




「今日は本当に楽しかったです。また連絡したいです…いいですか」


「もちろんだよ。待ってるね」



2人に見送られながらホテルを出た


今は夜の11時で、5月と言えども夜はまだヒンヤリしている


少し肌寒さを感じながら空が待ってる家に足を向ける




「やっぱ…寒い」


1人が余計寒さを感じさせるけど、空が待ってるんだと思うとその寒さも心地よく思う













…ふっ

「よしっ!」


少し気合いを入れてドアのぶに手をかける



「…ただい…ま」



気合いを入れてドアを開けた私は玄関を見て固まった



目の前には柱にもたれ掛かって寒そうに体を抱きしめて寝る空がいた




「空…」



下を向いて寝る空の顔に綺麗な黒い髪がかかっている


頬にそっと触れる



「ん…し、ん…」




私の名前を呼んでまた寝てしまった


なんか恥ずかしいけど…くすぐったくて嬉しい


空のこと好きなんだなって感じる