「兄貴と優子さんのこと話して」 本当は聞くのが怖い 空があんなに言いたがらなかったから 「…ちょっと不安…です」 「…はい!そんな顔で笑わないで…」 「そんな顔…?」 明さんがゆっくり頷く 「悲しそうに笑う。今も、さっきも」 そう言って頬に手を添えられる 「…明さん…」 ゆっくり目を合わせる 「教えてあげるから、聞いて?」 「…教えてください」 明さんが私を抱きしめる 息を吸うと明さんの匂いに包まれた 「兄貴と優子さんはね…」 頭の少し上で低い落ち着いた声が聞こえる