「嫌いって言って」

「……」

もう5分くらいこの会話を繰り返している。


夏はずっと好きだった、俊太郎に想いを伝えたのだ。

「ねぇ、好きだよ」

「…あぁ」

「俊太郎は私のこと好きじゃないでしょ?」

「………あぁ、悪い」

「じゃあ嫌いって言ってよ」

「それは言えねぇ」