感情をあらわにし、涙を少し溜めながら雷翔を睨みつける莉茉。
そんな莉茉を雷翔は冷たい目で見る。
「そんなこと、知らん。
知りたいとも思わないね。
お前らのことなんか、知って何の特になる?
俺らの足しにもなりゃしねぇ。
そんな気持ちなんか知っても疲れるだけだ。
同情して欲しかったのか?
暴走族に入るってことは、それ相応の傷を覚悟して入ってきたはずだ。
そんな、生半可な気持ちで族に入ってたってことか?
甘いな。
そして、今も取り乱すようじゃまだまだお前は甘い。
総長じゃねぇ。
ただの泣きわめく女でしかない」
その言葉に歯ぎしりする莉茉。
「うるさいわ…!
わたしは、生まれながらにして族に生まれた。
逃げ場なんか、1ミリ足りともなかったわ!
女だからって、鍛えるのも全て妥協は許されなかった…!!
男子と同様の厳しい鍛錬もいくつもしたわ…!!
おかげで、今のわたしがいる。


