10年経った今。


「聞け!

今日は、沙耶がご飯を作ってくれる。


ちゃんと礼を言い、力をつけて
今日の闘いに備えなさい」


「「「「はい!」」」」


蒼竜は、階段をおり沙耶の元に向かう。


「沙耶〜!
ご飯出来た〜?」


「もうちょっとだよー!
待ってね」


「大丈夫!
美味しいの作ってね!!」


「沙耶!
俺にも忘れるなよ?」


「圭は、あとででいいてしょーが!!!
莉茉たちの方が先だもんね〜だ!」


「はぁ?!
沙耶は、俺のもんだぞ!」


「圭ー?
我慢しなさい!」


「ちぇっ!
沙耶まで莉茉の味方かよ!
わかーったよ!我慢するよ!」


スネる圭をニヤニヤ顔で見る沙耶。


桜水 沙耶と永瀬 圭。


あの悲劇以前からずっと仲良くしていた幼馴染。


あの悲劇の日。


莉茉は、真夜中に3人の溜まり場だった場所に涙を流しながら、歩いていた。