蒼龍は、何かを思い出すとあどけない笑顔を雷火に見せる。
「そうだそうだ。
忘れてた。
春竜と美竜、お前に蹴られてたよね。
だからね、
お れ が 復 讐 し て や る よ」
ドカッボコッバキッ
その醜い音が部屋に響く。
「や…、やめ…て…くれ…。
た…の…む…」
雷火が必死に懇願する。
「え?
なんか言った?
やめろ?
え?
何言ってんの?
俺は、春竜と美竜がやられたことをそっくりそのまま、あんたに返してあげてるだけだよ?
さっきまでの余裕こいてたあの笑みは、どこ行っちゃったの?
あのムカつくような笑みで、春竜と美竜を楽しそうに蹴ってたじゃんかよ。
感謝してほしーな。
子供とさ大人じゃ蹴る強さ違うんだから…、
ほらっ!俺じゃあ、全然痛くないだろうっ!」
そう言い、憎しみを込めて強く強く雷火を蹴る。


