「え…?

…あははー、空耳だよな。


莉茉ちゃんはそんなこと言わねぇし」


「こんなはっきり言ったのに聞こえなかったの?

別にいいわよ?


耳元で大きな声でさっき言ったこと言ってあげるけど」


「莉茉…ちゃん…?」


「はぁい!なぁに?」


「はは、良かった。
いつもの莉茉ちゃんだね。

そうそう、莉茉ちゃんが連れてる仲間の族の名前は?」


「莉茉、茶番はいいからとっとと先やれ」


優が莉茉に告げる。


「分かったよ、優兄ぃ。

もう少し遊びたかったんだけどね…。残念。


ま、いっか!」


その言葉が終わるとともに、莉茉の背後から殺気が急にズシンと現れる。


その殺気に某然とする風磨。


「俺たちの族の名前は、蒼水蓮」


「!!」