何度だって咲かせよう(仮)


門を出れば、いつものように待っている悠馬の姿。初めて見る私服姿に緊張する。

「おまたせ」

「はよ。じゃあ行くか」

差し出される手。こうして悠馬と手を繋ぐことも少しずつ慣れてきた。どうやら駅にむかってるみたいだ。

「どこ行くか決めてないけど、どうするの?」

「…最近テレビで見る水族館、芽依子と行きたいって思ってるんだけどどう?」

「うん!水族館とか久しぶりだから楽しみ」

ワクワクしながら悠馬にそう言うと、ホッとしたように口角を上げる。学校ではあまり笑わないとか言われているが、芽依子はそう思わない。悠馬は感情を表情に出すし、笑うときもこうして口角を上げている。大笑いはしないが、楽しそうにしている姿をよく見る。