拓斗は、私を家まで送ってくれた。 別れ際… 私たちは離れがたくて、向き合ったまま見つめあっていた。 さすがに辺りは暗くなり、肌寒くなってきた。 「そろそろ、帰ろうか。」 拓斗は、そう言ってちょっとだけ手をぎゅっと握った。 そして、ゆっくりと離した。 「うん。じゃあ、またね。」 「また、明日。 明日からちゃんと迎えに来るから待ってろよ。」 拓斗は頭にポンッ、と手を置きながら言った。 「うん。」 今日はいろいろあって、疲れた。 でも、不思議と眠くない。 胸は高鳴って、ドキドキとしてる。