でも、明確に好きになったのはクラスで一人の学級委員を決める日。 もちろん手を上げるひとはいない。 「もう、くじ引きだな」 担任は困り果ててそういった。 そのとき、 「私、やります。」 俺の真後ろから、はっきりとした声が聞こえた。 それからというもの、彼女は精一杯委員の仕事を頑張っている。 最初は、『誰かがいやいややるなら、私がなればいい。』ってくらいだったらしいが、 いまでは、『誰かのやくに立つって、良いことだね。』なんて言っている。