「ねぇ、拓斗~」 甘ったるい声で俺を呼ぶ女。 名前は…知らない。 別に腕を組んでるのも、好きでやってる訳じゃない。 俺、橋元拓斗には、ちゃんとした彼女がいる。 なのになぜ、こうしているかというと…… ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー その日は最悪な日だった。 久しぶりに彼女と一緒に帰れるはずだったのに、体育教師の松田に捕まり、 日頃の生活態度及び服装について説教されていた。 そのとき、彼女であるありさは、 「教室で待ってるね。」 と微笑みながら言った。