LINEの内容を確認しようとスマートフォンのロックをときアプリにタッチする。

可愛い猫のトプ画の横に写し出された沙羅のヤンデレLINE。

まだおきないの?

7時だよー。

起きないと家に行っちゃうよ??

まさか浮気??


こんな内容を100何件も送り付けてくるんだからこいつは相当暇人なんだろう。

しかし被害妄想もいいところだ。
誰が朝から浮気なんてするか。

LINEの返信を考えながらもハンガーにかかってあった制服を着る。
いつもネクタイがうまくいかない。
なんでこの学校はブレザーなんだよ。
学ランでいいじゃないか。

しかししわ一つないYシャツを見ると母さんがアイロンをかけてくれたようだ。

制服を着終わった俺はLINEの画面に目を移しなるべく高速に返信を打つ。

LINEは8時までに返さなくちゃいけない約束だ。
約束と言ってもあいつが勝手にきめたおきてだが。

とりあえず、
今起きた。8時過ぎにはいつもの本屋につく。
とだけ返信。

俺は帰宅部なので朝練はない。だから友人がよくいう7時半前には学校についていなければならないというめんどくさいおきてはないのだ。
一方彼女も生徒会の仕事が忙しく2年間も続けてきた陸上部をやめて帰宅部になってしまった。

生徒会長になった以上部活は辞めざるえないらしい。

変なとこで真面目なこいつは。
ちなみにこいつは短距離専門だ。

改めて考えてみたらおかしいよな。
帰宅部で頭も普通、運動神経も普通。顔なんてギャルゲーによくいるモブくらいの顔。
そんな俺が容姿端麗の生徒会長様と付き合えるなんて。

彼女がいうには俺が彼女の亡くなった父親にそっくりなんだと。

俺の顔でも彼女のような子が生めるというわけか。

ご飯を食べ、一息つき時計を確認
7時55分。そろそろ家を出るか。

母さんに一言伝え、俺は家を出た。