家に着いた時には既に日が暮れていた。

「おじゃまします」

「散らかってるけどまあ座って」

彼女をダイニングルームに招き入れ、椅子を引いて座らせた。

なぜあんな所にいたのか、君は誰なのか。問い質したいことは沢山あったが、喋りたくないかもしれない。
僕は敢えてそのことには触れなかった。

テーブルを境に対峙した彼女と、しばらくの静寂が流れる。