差し出してきたのは、
テーマパークのチケットだった。
あ、ここって……。
「あ、ここって
ペンギンランドではないですか!?」
ペンギンランドとは、
今話題のテーマパークだ。
巨大なプールもあるし、遊園地にペンキの水族館。
とにかく色々な物がある。
凄い……私も行ってみたいと思っていたのよね。
「お、さすが女性なだけあって知っているね。
知り合いの人に貰ったのは、いいけど
俺仕事になっちゃってさ。
無料招待券だから3人で行っておいでよ?」
「うわぁ~ありがとうございます。
嬉しい…行ってみたいと思っていたんですよ!
良かったね?睦月君」
睦月君にそう言うが、
「…………。」
あまり反応を示さない。
あれ?行きたくないのかな?
すると先生が
「仕事もあるし、なんで
わざわざ人混みの多い所に行かないと
ならねぇーんだよ!?めんどくせー。
行くなら、涼花と睦月の2人だけで行って来い」
めんどくさそうに言ってきた。
えぇっ!?
先生……行かないのですか!!?
せっかくなら先生も入れて3人で行きたい。
こんな所に一緒に行けたら
デートみたいで素敵なのに。
すると浜野さんが
「何だよ?せっかくの無料招待券だぞ?
それに近くにあるペンギン・ロイヤルホテルに
あるレストランの料理がすげぇー旨いと評判だぜ。
デザートもシャーベットやパフェとかが
最高らしいぜ」
そう言って薦めてきた。
「そんなのどうでも…」
そう言おうとすると睦月君が座っていた
先生の服を引っ張る。
見てみるとさっきと明らかに
違い目がキラキラしていた。



