イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)


「色々迷惑かけたな。
それもだけど……お前。いい子見つけたじゃん。
大切にしてやれよ?」

そう言うと帰ってしまった。

いい子……?
それって私のこと?

意味が分からずにきょとんとしていた。

チラッと先生を見ると黙ったままだった。

何を考えているのだろうか?

そうしたら黙ったまま睦月君の所に向かう。
抱き上げると

「…部屋に寝かせてくる」

そう言いリビングから出てしまった。

「は、はい。」

返事をするがこれ以上何も言えなかった。
何だか切ない表情に見えたからだ。

先生……。

その後。先生は、自分の部屋に籠ったきり。

出てきた時には、普通に戻っていたけど
理由が聞けなかった。

きっと複雑な気持ちなのかも知れない。

翌日。
また、浜野さんが自宅に来たら嬉しそうに

「じゃじゃーん。婚姻届を貰ってきちゃった」

報告をしてきた。

「……貰ってきちゃったじゃねぇーよ。
そんな事のために家に来るな!」

「えーいいじゃん。
せっかくの幸せな報告だぜ?
俺も晴れて結婚するのにさ。
喜んでくれてもいいじゃん」

「ウザい」

先生、怪訝そうにキッパリと否定した。