イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)


「だ、だって…ずっと遠距離だったんですよ?
1年だったとしても彼女さんは、
寂しかったんだと思います。
待つのは、理解してるつもりでも
不安になる時もある。だから形で
証明したかったのではないでしょうか?
ちゃんと愛されてるって」

私だってそうだ。

自分で何十年かけて振り向かせると
言ってみたが不安ばかり。

理解しているつもりでも
不安が残らない訳ではない。

「涼花ちゃん…」

「彼女さんも大変な次期だと
ちゃんと分かっていると思います。
でも、少しでもいいので彼女さんの気持ちを
理解してあげて下さい。
安心が出来るように…」

お互いが誤解をしているだけ

せめてチャンスがあるならやり直して欲しい。
誤解が無いように…。

すると浜野さんは、

「…そうだよな。アイツに寂しい思いを
させたのは、俺だものな。
ちゃんとしなくちゃあな」

考え直したのか立ち上がった。
そして、出て行こうとする。

「おい。何処に行くんだ?」

「彼女のとこ。
ハッキリ決めてくるとするぜ。プロポーズ」

こちらを見て浜野さんさ、ニヤリと笑った。

「浜野さん…」


良かった。決断する気になってくれた。
これで、仲直りしてくれたらいい。

「おい。藤崎」

「何だ?」

浜野さんが先生に話しかけた。