「どーせ、働き過ぎてろくに睡眠も食事も
とれてないでしょ?
そのままにしていたら、いつかぶっ倒れるわよ。
先生や雪城って子に会いづらいなら
いいチャンスだと思って身体を休めなさい」

「帰りにくいのなら
気が済むまで私のところに居てもいいから。
ねぇ?涼花」

優しい口調で言ってくれる梨子だった。

確かに最近。
色々考え過ぎて眠れなかったり
食事を疎かになっていたわ。

確かに……このままだと先生にも睦月君にも
会わせる顔がない。

「ごめん……梨子。お願い……できる?」

「当たり前じゃない。
親友なんだから」

泣いている私を強く抱き締めてくれた。

私は、いい親友を持ったと思った。

次の日。
私は、体調不良を理由にしばらく
会社を休むと連絡をした。

編集長は、心配してくれたが申し訳ない
気持ちになる。

梨子は、仕事に行ってしまい
私は、ベッドと上で寝転んでいた。

何とも退屈で……寂しい。

睦月君……どうしてるかな?

先生……まだ怒ってるかしら?

心配の連絡すら来ない。

時間だけが無駄に過ぎていく。
こんな風にゴロゴロとするのは、久しぶりだわ。

休みの日でも気を遣って家事を手伝ったり
睦月君の遊び相手をしていた。

凄く……楽しかったな。
思い出すたびにまた涙が溢れていた。