「梨子……」

『えっ?ちょっとあんた。
何で涙声なのよ?何かあったの!?』

私の涙声に驚く梨子。

とりあえず泣いてばかりだと
意味が分からないから
自宅に来いと言われたので私は、
タクシーを使い梨子のアパートに向かった。

そして梨子に全てのことを打ち明けた。
雪城さんのことなどを

「はぁっ?何それ!?
それが先輩に対する態度なの?」

雪城さんの態度に怒る梨子。

「でも……言われていることは、正論だし。
私が先輩として情けなくて……」

「いやいや。正論なら何を言ってもいいとは、
違うでしょ!?
それで傷つくことだってあるし。
涼花もしっかり気を持ちなさいよ!!」

逆に叱られてしまう。

ガーン!!

なんか……拓馬君と同じことを言われた。

幼稚園児に言われたことを思い出して
また落ち込んでしまう。

「だって……いくら頑張っても
私……雪城さんみたいに器用にこなせない」

成功することより失敗することの方が多い。

先生だって……今頃。

めんどくさい私より雪城さんに
担当になって欲しいと思っているかもしれない。

そう考えるとさらに涙が溢れてきた。
 
「あぁ、ごめん。ごめん。
言い過ぎたわ。とにかく涼花は、真面目で
人一倍頑張り屋だから、頑張り過ぎて
キャパオーバーしちゃったんじゃない?
少し会社を休んで気持ちの整理をさせたら?」

梨子は、慰めるように言ってくれた。

会社を休む……?