「驚きましたよ~蓮見先生が凄いイケメンで。
あの時から蓮見先生の大ファンになっちゃいました。
小野木先輩が担当を編集者だと聞いて
あれぐらいで担当編集者になれるなら
私も出来そうだと思って……ここを受けたんです」

えっ……?今なんて……?

今、どさくさに紛れて
凄いことを言われたような??

「本当に担当編集者になれるなんて夢のようです。
精一杯頑張りますので
ご指導をお願いしますね。先輩」

キラキラした笑顔で言ってくる雪城さん。

うーん。気のせいだったのかな?
私は、そう思うことにした。

そして雪城さんを連れて
先生の自宅マンションに向かう。

だが、その前に睦月君の幼稚園のお迎えに行く。

「担当編集者って子守りもやるんですか?」

雪城さんは、不思議そうに質問してくる。

「あぁ、蓮見先生の場合はね。
シングルファーザーでもあるから私達が
執筆しやすいようにお手伝いをするのも
大切な仕事よ。
他にも家事をしたりするわね」

私も最初は、慣れなくて苦労したけど
最近では、マシになってきたと思うようになる。

「へぇ~そうなんだ?なんか面倒くさそう。
もっと原稿を運ぶだけの簡単なのだと
思ってたのに~」

……はい!?

「あ、見えてきましたよ?
ここの幼稚園ですか?」