イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)


「……?」

睦月君は、きょとんと首を傾げた。

あ、そうか。
ガールフレンドだと分からないわよね。

「ガールフレンドは、女の子の友達って意味よ。
それか、好きな子が居るの?」

当てはまりそうな事を言ってみた。

しかし首を横に振られてしまう。

違ったようだ。
なら、何だろうか?

「じゃあ、何かな?」

まったく意味が分からず正直に聞いてみる。
だが、黙りになってしまう。

何で?私には、言いたくないってことなの?

意味が分からず混乱する。
完成した睦月君は、私に絵を渡してきた。

「あ、うん。
サンタさんに渡しておくわね」

そう言うとコクりと頷いてきた。

絵をもう一度確認するが、やっぱり分からない。
うーん。

先生なら意味が分かるかもと思い
その夜、睦月君が眠ったのを見計らって
先生に見せた。

「……人間の女の子か?」

「やっぱりそう思いますか!?」

やっぱり人間の女の子に見えるわよね。
私だけではなく。

「睦月の奴……何を描きたかったんだ?
彼女でも欲しいのかよ?」

眉を寄せながら言う。

「それが聞いたら違うみたいで
理由を聞いても教えてもらえないので
困っているんです」

何かいい方法はないだろうか?

「……アイツは、あまり貪欲ではないからな。
食べ物以外、諦めもいいし」

先生がそう言ってきた。