イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)


そしてあくびをしながら
キッチンの方に行ってしまった。

あれ……?

スマホを貸せとは、言わない。

ってきり“携帯を貸せ”と言いながら
撮った写真を消されるのかと思った。

何でだろう?

消さないって事は、残してもいいって
事なのだろうか?

うーん。

そう悩んでいたら先生が

「ところでお前。随分と早く来たな?
弁当は、もう食べたのか?」

そう聞いてきた。

「お弁当は、ここで食べようと思って
持ってきました。白雪が心配だったので」

「それだと弁当を持たせた意味がねぇーだろ。
ったく……」

そう言いながらお茶の準備をする先生。

だって、白雪が心配で……。

しばらくして私のお茶も持って来てくれた。
そして先生の手元には、カップヌードルがあった。

「先生。お昼は、
カップヌードルだけなんですか!?」

驚いてしまった。

「あぁ、いつもこれだが?」

平然とした態度で言う先生だった。

いつも!?えっ?

「いつも……何ですか?」

「別に1人で食べるだけなら何でもいいだろ。
それに、これの方が食べながら
執筆が出来るからな。
たまに弁当の残り物を食べたりもするが
皿を洗うのもはぶけるし」

椅子に座りながらそう言ってきた。