「じゃあ、どういう意味だ?
言うのは、勝手なら
こっちもどう言おうが勝手じゃねぇーのか?
文句を言われる筋合いはねぇーぞ」
先生にそう言われると
何も言えなくなってしまう。
確かにそうなのかも知れないけど
だからと言って同じ事を言ってもいいのだろうか?
すると間で聞いていた睦月君が
「……別に僕は、何を言われようが平気だよ。
文句を言うぐらいなら
黙って言われ続けられる方がまだマシ」
そう言ってきた。
「睦月君……」
「お前のその信念は、徹底してるな……」
先生は、呆れた表情していた。
睦月君の信念というか意志は、
強いようだった。
嫌味を言われようが、睦月君にとったら
そんなのは、何ともないらしい。
それよりも言葉を話す事が嫌いな睦月君にとって
言い返す方が嫌らしい。
むしろそっちの方がストレスになるのかも
それって、いいのか……悪いのか?
どっちなのだろうか。
「と、とにかく喧嘩は、ダメだから
明日にでも茉莉華ちゃんと仲良くしょうね」
笑顔で言うとコクリと頷いてくれた。
分かってくれたみたいで良かった。
しかし翌日。
先生と一緒に迎えに行くと
茉莉華ちゃんが、またもや泣いていた。
まさか、また!?
今度は、拓馬君のママが
茉莉華ちゃんのママに平謝りしているし
何が起きたのだろうか?
すると睦月君が私に気づき駆け寄ってくる。
「睦月君……また茉莉華ちゃん泣かしちゃったの?」
そう尋ねるとフルフルと首を横に振るう。
「泣かしたの。拓馬だよ」
拓馬君が!?



