「睦月君。お馬さん描いたんだねぇ~凄く上手。
これをつけてお芝居頑張ろうね!」
目線を合わせニコッと笑顔で褒めてあげる。
するとコクリと頷き抱きついてきた。
あら、甘えてくれたわ。
クスッと微笑むと抱っこしてあげた。
「あ、甘えてやんの。
ったく睦月君は、お子様だな」
呆れたように言う拓馬君。
拓馬君も同じ子供なんだが……?
「もう拓馬君。そんな事を言ったらダメよ」
中川先生が注意くれた。
少しの間 話をしていたが先生は、
なかなか戻って来なかった。
遅いな……先生。
話が長引いているのかしら?
気になってしまう。
そうしたら睦月君が
「……お腹空いた」と言い出した。
もう3時過ぎてるものね。
お腹が空いたと言い出したら
先に帰れと言われたけど
本当に先に帰ってもいいのかしら?
もう少し待っていた方がいいのかしら。
ちょっと様子を見るために
保護者会をやっているクラスに行く。
これは、覗きではない。
ただちょっと……様子を確認するためよ!
「おい。おばちゃん。何やってんだよ?」
怪しむように私に尋ねてくる拓馬君。
「シッ。ちょっと様子を見ているだけ
別に覗きではないわよ」
慌てて人差し指を立てて言った。



