…ユズキside… 授業が終わった放課後、妙な女が話しかけて来た。 「あ、あのさ、眞壁君って、好きなものは何?」 明らかに挙動不審なその女は、時計をちらちらみながら何故かオレを教室から出さないように必死だ。 「別にない」 あったとしてもお前なんかに教える訳無い。 「へ、へぇ…そーなんだぁ。じゃあ嫌いなものは?」 どれだけオレを教室に留めておきたいんだこいつは。