福田さんは以前から覚悟はしていたようだ。

 『やっぱり、この部署の仕事に一番なれていない人間から出すやろうから、予感はしとったよ。 それに、こういうことは班長の心一つやから、気に入られてないとしょうがないよな。』

 もちろんその通りかも知れんけど、じゃあなんで気に入られる努力をせんの!

 僕はそう思うんやけど、毎日福田さんのぼやきにちょっと嫌気がさしてきていた僕はそう思わずにはいられない。

 

 ・・・・、でもそれどころじゃじゃないぞ。

 福田さんがいなくなるということは、僕の相棒は当然変わってくることになる。