「俺の彼女になって欲しい。」




「え、いや...あの...っ。」




突然すぎる言葉に優李は戸惑いを隠せない。




こ、これは...告白と捉えるのかな...。でも私なんかに告白なんて...。




「あ、フリでいいから。」




「ふ、フリ...??」




告白かと思いきや、彼女のフリをして欲しいと頼まれました。




「そう。俺の彼女のフリをしてくれればいいから。」




淡々と話すから、真意を読み取れない。




からかっているのか、それとも本当なのか全くわからない。




「あの、なんで私にそんな事を...??」




こんなことを頼む事なんて私以外にもできるはず。




「なんでって...。」




途端に口ごもってしまった。




「それは...言えないけど、とりあえずお前じゃなきゃダメなんだよ。」




「...っ。」




不覚にも朔弥くんの言葉にドキッとしてしまった。




「それで...いいのかダメなのかどっちなんだ。」




「え、と...私でいいなら、引き受けますけど...。」




「そうか、ありがとう。」




ふっと微笑んだ朔弥くんは、人気があるのがすぐに納得できてしまう優しい笑顔だった。