「……っあ……れ……、……優斗……くん……?」


「あっ……!波瑠ちゃん!大丈夫?!」


波瑠ちゃんは、今の状況をわかっていないらしく、頭の上にはてなを浮かべているようだった。


「なんで私……ここに?」


「体育館で倒れたんだよ。……体調は……?大丈夫?」


「……うん、大丈夫だよ~。」


二時間前よりかは顔色も良くなっている。
……はぁ、よかったぁ……。
僕はほっと溜め息をつくと、意を決して波瑠ちゃんに聞くことにした。


「ねぇ、波瑠ちゃん……なにに悩んでるの……?お願い、言ってよ……修学旅行もあるのに、こんなことで波瑠ちゃんには悩んでほしくない……。」


「……やっぱり優斗くんならわかっちゃうか……。でも今は……無理、かな……。」


そう言って苦笑いを浮かべる波瑠ちゃん。
……やっぱり、僕には言ってくれないよね……。