そのあとは授業が終わるまで屋上でずっとあゆみと会話した。



 あゆみは私のことをあみと呼ぶようになった。



 誕生日はいつかとか好きな食べ物は何かとか。




 私はあゆみのことを知れて良かったって思った。







 チャイムが鳴ると、私とあゆみは教室に戻ってきた。



 教室に入ると、私の制服と髪がまだ濡れていることを不思議に思っている人がいたけど、私は気にせず葵の所に向かった。



 葵は私達が仲良くなったことを喜んでいた。




 私達3人はいい雰囲気に包まれていたけど、突如かかった放送が壊してしまった。




 ピーンポーンパーンポーン・・・。



『1年3組、佐藤さん、成田さん。昼休みに職員室に来るように。繰り返します・・・』




 あ、これ吉岡先生の声だ。



 本当に怒られることを覚悟しないとダメだ・・・。




「呼び出しされちゃったね~。でも2人なら怖くないってあみ言ってたよね!」



「うんうん」



 葵は私とあゆみのやり取りを見て苦笑いしているようだった。



「でも、教室で怒られずに済むからいいよね。教室だったらまた僕たちのクラスが有名になっちゃうよ」



 私達は声をあげて笑った。



 これを友達っていうんだ・・・。



 私はもう1回そう思ったのだった。